実は私大学時代に大手古本・メディア買取りチェーン店の自社売上NO1の店舗でアルバイトをしておりました。
そこでは3年間勤め、最終的には後輩を指導する買取り部門のリーダーになりました。
今回はその裏側や皆さんの気になるところをお伝えしたいと思います。
それでは本文をどうぞ!
メディア・古本買取りの流れ
まず始めに買取の流れをお伝えしていきます。
- 商品を店舗に持って行き、買取カウンターへ行く
- 番号札を渡される
- 査定
- 番号を呼ばれたら買取りカウンターまで行く
- 査定金額・買取り不可商品を伝えられる
⇒6.承諾した場合身分証提示とサインで金額をもらう
⇒6.キャンセルの場合は査定レシートはもらえず、商品は返却される
おおよそはこの流れで進みます。
店舗には多くのアルバイトさんがいます。全く買取りがわからない方に対応をされると、後にも記述しますが買取額に大きな変動があります。
ある程度の事前知識や相場を知っていた方が、買取りは有利になる為、高く売りたい場合は、しっかりと事前確認をし、疑問点などは質問できるようにしましょう。
メディア・古本買取査定のやり方
それではどのようにして金額を算出していくかをお伝えします。
おそらくコレが一番気になる内容だと思うし、買取りで一番重要なポイントです。
メディア(箱あり)
基本は本部のデータベースにのっているので、バーコードをピッとして金額が出ます。
なので誰が買取りをしてもそこまで金額に差は付きません。
*金額に関してはトレンド・在庫数・施策によって結構変わります。
*本部のデータベースに無いような商品は大手チェーンでは買い取れません。
これらを確認した上で最終的な金額が出ます。
特にCD・DVDに関しては、ディスク傷の程度で動作不可が怖いのでよく見られます。
ゲーム機本体などは実際にモニターにつないで動作確認を行います。
チェーン店では、基本的にそのまま遊べる状態の物しか買い取らない為、本体に電源ケーブルが無い・コントローラーが無いという物はお返しします。
メディア(箱無し)
基本的には箱ありと同じ流れです。
そしてディスク関連は買取り不可です。問題はゲーム機本体の場合です。
買取りは出来るのですが、型番から検索して、付属品に何があったか・何が無ければ買取り不可かの把握が必要でした。
本体も同梱版など色々な種類もあるし、数分のチェックでは見つけれない不具合もあります。
これらのことから査定員の力量や知識に左右される項目です。
カード
カードの題名とレアリティ・シリアルからデータを検索して
本部のデータベースの値段で買い取ります。
ノーマルカードや傷ありのカードは全て1円程度です。
当時の我々はカードを非常に嫌がっていました。
カード専門店ならばカード知識満載のスタッフさんでしょうが、私なんかはちょっとかじった程度でどれが高価でどれが希少かわかりませんでした。
同じ題名のカードでも何十種類もあり、それによって値段は1円~数万円以上まで変わります。
それに追い打ちをかけるように、メディアの総合買取り店に来るような方々はファミリー層や若年層が多く、色んな種類の混ざったごちゃごちゃのカードをぽんっと出されます。。。
ひどいときには100枚位を全てデータから探していました。
以上からもカード買取りはメディア総合のチェーンで出すのは危険です。
きちんとカード知識がある店舗での買取りをおすすめします。
本
本の種類をコミック・文庫・文芸・など数種類に分けていき、その上で高価買取りリストの物を選別します。
例)ワンピース1~30巻+99巻の計31冊を査定に出したら、、、
30冊×10円+1冊×300円=600円
⇒600円買取。
解説)2021年7月時点で漫画ワンピースは99巻まで出ていますが、大体90巻前後までは高価買取りリストにある場合が多く、それ以外は通常買取です。
店舗・時期により前後ありますが、大体こんなもんです。
買取金額を高くする為にするべき事や注意事項は以下の記事にも記載しているので、興味があればご確認下さい。
買取時の査定時間
買取の査定時間は物によって変わってきます。
一般的な時間の掛かる順に記載すると
カード>ゲーム機本体>本(小説・文庫本・文芸書)>マンガ(高価買取りリスト)>マンガ(通常)>メディア関連(ゲーム・CD・DVD・BD等)
例えばPS4のソフト5個持ってきたとして、当時の私ならば20秒もあれば査定は完了します。
逆にゲーム機1台・ソフト5個・マンガ30冊・文芸書10冊など色々な商品を持ってこられると30分前後は必要です。
年末年始の大掃除でほこりまみれのありとあらゆる物を持ってこられると…働き手は地獄でした。
買取不可商品の引き取り後、実際は…?
買取不可って言って無料で引き取って、値段を付けて売っているのでは?
もしくは店員が持って帰っているのでは?
もちろん大手チェーンではそんなことはしていません。
それをもしすれば不正になりますし、それがわかれば企業の信用はがた落ちです。
個人経営ならばわかりませんが、基本的には廃棄一択です。
大手チェーン店になればなるほど、そういったチェックや取り締まりは厳しくなります。
買取完了商品のその後の商品化
買取りが終わった商品をそのままにしていては売れませんし、売るタイミングを逃してしまいます。
在庫が多い商品以外は基本的には数日中に商品化から陳列まで終わらせていきます。
商品化とは・・・買取りが終わった商品をチェック・清掃・梱包・値付けなどを行い、棚に置いて売れる状態を作ること。
買い取ったままにしておく期間が長ければ長いほど販売のチャンスを逃すことになるので、買取り後は商品化を素早く済ませることを心がける店舗は多い。
全商品共通
商品をチェックしながら清掃して商品化を行います。
この際に商品の最終チェックをするのですが、ミスがあればそれを商品化の際に修正するので、買取りにミスがあった商品の対応は大変でした。
ディスク系
ディスクに少しでも傷があれば研磨機にかけます。
ほとんどのディスク傷がこれで消えますが、それでも消えなければ傷有りorジャンクとなります。
販売値段に関しては本部のデータベースから決めています。
ディスク傷ありで値引きして買取りした商品も、傷が消えれば傷無しの正常価格で店頭に出します。
傷が無いのに読み込み不良の中古品は”元”キズ有りだった可能性があります。
古本
値付けをして棚に入れます。
人気本に関しては、立ち読みされないように袋に入れるところが多いです。
本体系
清掃し、内容確認をして店頭に並べます。
この時点で物が足りていなかったりしたら、中古在庫から補填してセットを作成します。
高価買取商品を利用するグレーな人たち
働いているときに買取でこういった方々がいました。
- 毎回毎回、買取に高価買取りリストの物だけを持ってくる方
- 最新ゲーム機本体を中古で買ってすぐ売られる方
最初こういった方々は、何がしたいんだろう…と考えていましたが、謎が解けました。
パチンコに行きたい・クレジットの引き落としのためにすぐに現金が欲しいので、購入と買取にほとんど差がないものをクレジットで購入し、買取を行っていたんです。
確かにほとんど購入・買取金額に差が無い商品もありますし、ポイントが付けばお金を借りるより、圧倒的に安い金利でお金を手に入れるということです。
推奨はしませんが、誰も困っていないし、正規に買って、売っているだけなので違反もしていません。
更にお店としても他店から在庫を持ってきてくれたり、売上になったりでありがたいお客様。
1週間に数人はそういう方がおられました。
それでも店員としては、その人と会うと気まずさというか、変な感覚を覚えていました。
実際に買取りに出してみよう!
買取りの仕組みがわかってきたところで、実際に買取りに出してみませんか!?
裏側を知って買取りを間近で見ると、また違った視点から楽しむ事が出来ますよ。
▽私もハードオフに行ってみました!
また、昨今は買取も宅配や訪問買取りが主流になりつつあります。
人件費も掛からない分その費用を買取額に上乗せしてくれているようにも感じます。
こちら側の手間も掛からないし、もちろん無料でサクッと出来るので、非常におすすめです。
どこに出せば良いかわからないという方は是非以下を参考にして下さい。
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買取のやり方と仕組みまとめ
買取り不備は命取りにも関わらず、非常に多いです。
私は好きだったので好んで本体やメディア機器の商品化をしていましたが、社員さんですらミスがありました。これで傷あり?これ傷無し?同梱品無いじゃん!中身無いじゃん!物が違うじゃん! 等々。
人間なのでミスもありますし、チェーン店なので一定の基準はあるものの人によってクセが出ます。
買取りは知識が無ければ非常に難しいため、最初に記載したように買取を担当した方によって大きく買取額に変動があります。
なので、もしかしたら買取りにミスがあるかも!?と頭に入れて買取に望んでいきましょう。