私は接客業にて10年間従事し、社員1年・店長4年・マネジャー5年を経て数多くのクレーム対応を行ってきました。そこで従業員が対応して炎上した、言ってはいけない言葉を抜粋してお伝えしていきます。
ここに出すキーワードを意図的に避けることによって、間違いなくスムーズにクレーム対応を行っていくことが出来ます。
それでは本文をどうぞ!
クレーム対応で使ってはいけないNGワード
クレーム対応でこれらの言葉を使ったことにより、お客様が激昂したり、ハナシが余計ややこしくなってきた言葉を挙げていきます。
現場時代は管理者として第一線の後ろにいることがほとんどで、指示出し役でした。その為、クレームが起きてその火消しを対応しに行った際、もう炎上してしまっている場面で使われていた言葉です。
×お店都合の言葉
『お店が忙しい』『人が足りていない』『混雑している』
これらの言葉は、良くアルバイトさんが使われているのを耳にします。
しかし、お客様からしたら”関係ない”と言うのが答えです。
この言葉を聞いて、ならしょうが無いよねと思う人はほとんどおらず、そんなのこっちに関係ねーよと思う方がほとんどです。
そもそも店が忙しいのは店舗にとって良いことだし、人が足りていないのは店舗側の準備不足です。
何らかのミスが起こって指摘しているのに、更に店舗側の都合やミスを言い訳に使われても余計に腹が立つだけです。
料理提供が遅いよ!もっと早くしてくれよ。
すいません、人が足りていなくてまわっていませんでした。
知らねーよ!そんなのそっちの都合だろ!
(…いつも提供遅いからこの店行くのやめよう。)
理由を説明しているつもりが、ただの言い訳に聞こえてしまいます。
事実であったとしても使わないのが無難です。
⇒言い換えるならばコレ!
具体的な改善方法を伝える。
料理提供が遅いよ!もっと早くしてくれよ。
すいません、全体に共有し改善を図ります。
○○の商品は今作っておりますので、もう少々お待ち頂けないでしょうか。
全部くるの遅いから頼むよ!
具体的に改善策を示すことによって、相手は安心するし、きちんと対応されていると思われるようになります。
×責任転嫁(せきにんてんか)をする言葉
『入ったばっかり』『社員がいない』『自分は対応していない』『会社規定』など
誰しもが自分は悪くないと思いたいです。
そしてクレームが入った際には、自分の責任ではないと逃げたくなります。
そこで上に挙げたような言葉を使ったところで、”お客様には関係ありません”
むしろ火をつけてしまう可能性が高くなるので、絶対に使わないようにしましょう。
これどうなってるんだよ。
すいません、自分は対応していないので、わからないです。
じゃあ誰に言えば良いんだよ。お前店員じゃねーのかよ!
なんでこれは出来ないんだよ。
すいません、会社規定で決まっておりまして。。。
知らねーよ!じゃあ上司呼んでこい!
⇒言い換えるならばコレ!
全て自責と考える・どうしてそうなのか伝える
自分が対応していなくても、自店舗で起きた事で、そのお店の従業員ならば全員に責任があります。
クレーム対応は一人で行うものではなく、お店全体で対処するようにしましょう。
また、チェーン店でよく使ってしまいがちな会社規定ですが、なぜその会社規定があるかを考え、そこを伝えることで、より納得して頂きやすくなります。
これどうなってるんだよ。
申し訳ございません。状況を確認し、対応いたします。
早く対応してくれよ!
なんでこれは出来ないんだよ。
申し訳ございません。多くのお客様に安全にご利用頂くために、規制させて頂いて降ります。
そっか、、、ならしょうが無いな。
×指摘(相手)がおかしいと思わせる言葉
『通常ですと』『普段ならば』『他のお客様も』
クレームを受けている店側からするとクレームは予期せぬ事態で有り、イレギュラーな案件です。
そういった時に使いがちになるこの言葉ですが、こういった言葉を使ってしまうとお客様が異質であると捉えかねられません。
何でこんなミスするんだよ。
申し訳ございません。普段ならばこういったことはあり得ないのですが、、、
じゃあ今回が特別って事かよ!なんで俺の時だけなんだよ!
なんでこんな金額になるんだよ。
申し訳ございません。他のお客様にも同じ額を支払って頂いておりますので、、、
他の客なんてしらねーよ!俺がおかしいって言いたいのかよ!
お客様の指摘はごもっともである・指摘されて当然であるという想いを持って接すればこれらの言葉は出ないはずです。
特に悪質なクレーマーであったとしてもその方に自覚はないので、”他のお客様と同じ”といったニュアンスで伝えると余計憤慨するので、あくまでそのお客様の立場に立った言葉を選ぶのがベターです。
⇒言い換えるならばコレ!
『本来ならば』『適正な』
前に伝えたように、お客様の指摘がごもっともであるという伝え方をします。
また、他のお客様と同じという事は、店として適正な対応を取っているという事なのでその言葉を使いましょう。
何でこんなミスするんだよ。
申し訳ございません。本来ならばこういったことはあり得ないのですが、、、
そうだよな!どう考えたっておかしいだろ。
なんでこんな金額になるんだよ。
こちらは当店の適正な価格となっております。
内訳としては・・・。
うーん。ちょっと高いと思ったんだけどな。
×否定の言葉(D言葉)
『でも』『ですから』『だから』『だって』
これらは接客業で最も使ってはいけない言葉とされています。
一度は聞いたことあるのではないでしょうか。
しかし、従業員でも実際に使っている方を多く見てきました。
冷静に考えれば、これらを使うことのデメリットはわかるはずですが、なんとか弁解しないとと言う気持ちが先走ってしまったり、対応にテンパったりしてしまうととっさに口走ってしまうのかもしれません。
もしくはやっかいなクレーマーは納得せずに何度も同じような事を言ってきたりします。
そういった時に店員のいらだちも高まり、ふいに使ってしまう可能性があります。
だから今後どう対応していくんだよ。
ですから、従業員の教育により、再発の防止に努めます。
何だ、その態度は!?
その態度がうんたらかんたら・・・。
⇒言い換えるならばコレ!
『はい』
と言い換えれますが、簡単に言えば『接続語は極力使わない』というのがベターです。
クレーム対応では、口は災いの元です。
だから今後どう対応していくんだよ。
はい、従業員の教育により、再発の防止に努めます。
当たり前だろ。ホントにやれよな。
×個人的な感情が見て取れるハナシ言葉
『いや…』『まあ…』『うーん…』
言わずもがなな言葉ですが、やはり年齢層の低いアルバイトさんや社歴の浅い社員では散見されます。
なんでこんなミスが起きるんだよ。
うーん、いや、、、すいません、見落としてしまっていました。
ハキハキしゃべれよ。
だから最近の若いヤツはうんたらかんたら。
⇒言い換えるならばコレ!
『いえ』『ええ』『えー、』
と言い換えれますが、普段からこういった言葉は使わないのがベストです。
どうしてもこういった言葉はクセで出てしまうので、友人や上司と話すときから意識して使わない様にしましょう。
また、使うにしても敬語の際はこちらで挙げた言葉がすんなりと出てくるように練習しておきましょう。
なんでこんなミスが起きるんだよ。
・・・。大変申し訳ございません、見落としてしまっていました。
こんなミスするんじゃねーよ!
他のクレーム対応について
今回はクレーム対応で使ってはいけない言葉を取り扱っていきましたが、逆に意識的に使うことによってクレーム消化を早める言葉もあります。使ってはいけない言葉と共に覚えていきましょう。
また、クレーム対応を行っていく内に『ん?このクレームは悪質ではないか?』と思うこともあります。
脅迫や過剰な要求など本来あるべき正当な指摘では無いと感じた場合は、クレーム対応の方法を少し変える必要もあります。その際の方法は以下に記載しています。
また、本来クレームは必要な正当な権利ではありますが、受け手側からクレーマー扱いされることもあります。そうならないために注意すべき点を以下では挙げています。
ずばりまとめるとクレームで使ってはいけない言葉というのは…
つまり・・・
突っ込みどころが多い・言い返しやすい言葉です。
逆に言えばクレーム対応は当たりさわりのない言葉を使いつつ、真摯に誠意を持って改善策を提示すれば、ほぼ炎上はしないという事です。
これでも決着が付かない場合は、本当に重大なミスが起きたときや悪質なクレーマーであることがほとんどです。
クレーム対応は経験や知識が必要なので、あまり難しく考えすぎて、本来あるべき対応ができなくなるということも多いので、今回の内容を良く頭に入れて対応して頂ければと思います。