※写真はジョイフル公式HPより
今まで無かった商品が爆発的に普及して売れるようになった経緯やアイデア・戦略を纏めました。今当然の様に使っている物は10年前には発売すらされていなかったこともざらにあります。
ここではなぜ急に広まったのか、どうしてその商品がバズったかを商品一つずつ紐解いていきます。
また、売れる商品の傾向から成功事例をまとめてバズる新規商品販売に大事な事を導き出します。
それでは本文をどうぞ!
バズった衣類のアイデアと営業戦略
コンプレッションウェア【アンダーアーマー】
注目! 創業して18年後の2014年にはスポーツ用品業界で3位にまで上り詰める
販売開始:1996年
コンプレッションウェアというとぱっと浮かばないかも知れませんが、今やスポーツウェアで知らない人はいない、肌に密着するインナーです。昨今では作業着やアウトドアでも使われ、様々なメーカーにて販売されています。
このインナーの始まりはボルチモアにある祖母宅の地下室で当時23歳だった元大学アメフト選手のケビン・プランクCEOがアンダーアーマーの元を作成。
その後若手選手などとスポンサー契約を結び、スポーツウェアとしての機能性が評価され、爆発的に売れるようになりました。スポーツマンの悩みの種である『動きづらい・邪魔になる・汗が乾かない』といった事を解消させ、更には圧を加えることで、筋肉の動きを効率的にサポートしてくれるため、疲労回復・怪我の防止・姿勢の矯正などの効果を提唱してきました。
私も野球をしていたので、急に普及し出したのが印象的です。私の周りでは特に松坂大輔選手が甲子園で着てから一気にみんなまねするようになりました。
動きやすく、汗もすぐ乾くしで、一度着たらやみつきになりましたね。
- スポーツをする上で重要な要素を兼ね備えたスポーツウェア
- アメフトをしていたケビン・プランクCEOが自身の経験と知識を元にアスリートのために開発
- 可能性のある若手選手とスポンサー契約を結び、共に成長
ヒートテック【ユニクロ】
注目! 累計販売枚数は1億9,900万枚。 ユニクロが実施した全国消費者調査によると、ヒートテックの認知度は96.3%、所有率は55.3%。
販売開始:2003年
シンプルかつ低価格のインナーで『これを着ておけば間違いない』と思わせる衣類です。
インナーと言うのは老若男女誰にとっても必要な物であり、暖かさと着心地に徹底的にこだわって、開発を行いました。肌着という古くさいイメージからの脱却を行うことに成功し、若者からの人気も確立しました。ごわついた物では無く、すっきりとしたデザインで重ね着が出来る事も特徴です。
インナーウェアとしての地位を確立した上で、“ヒートテック”という素材を様々な衣類に展開していきました。
私は寒がりなので必需品です。
冬はスーツでも私服でもジャージでも、何を着るのも必ず下に着用しています。
- とにかく暖かくデザイン、機能性が評価される
- 価格が1,000円前後と低価格
- 様々な種類、色へと展開
クロックス【crocs】
注目! 日本では発売から3年で400万足販売
販売開始:2002年
クロックスのロゴの由来は、ワニは水中でも陸上でも生息することができ、平均寿命が70年ということもあり、クロックス商品の特徴で水陸どちらも使用することができること、タフなつくりで長持ちするという事を照らし合わて決定されました。
特徴的なデザインではありますが、一番の特徴ははきやすさと多様性。
はきやすさは一度はいたことがある人ならわかると思います。
特筆すべきは、雨の日もベランダでも屋内でも外出にもスリッパとしても何にでも使えるという事です。クロックスを使えない場所がほぼ無い事からも『とりあえず1足持っておこう』という事に繋がりました。
特徴的なデザインも相まって、”あの靴なに?”と口コミで広がって大流行に繋がりました。
私もデザインには否定的でしたが、一度購入してはいてみるとくせになるし、春夏秋冬・いついかなる時・いかなる場所でも使用出来るというのは非常に魅力的で、適時洗いながら10年くらい同じものをはいています。
- はきやすさ、防水製、素材の独創性
- どこでも使える
- 特徴的なデザインが口コミで広がった
バズった飲料の営業戦略
レッドブル【レッドブル社】
注目! 現在も1年で79億本が売れる
販売開始:1987年
エナジードリンクと言えば誰もが一番に想像するのが『レッドブル』かと思います。
レッドブルがここまで一気に知名度を上げたのには理由があります。
それは、、、
- 広告宣伝費にほとんどの費用を掛けた
- 原価は他のドリンクと変わらない
実はレッドブルの原価は20円以下と言われており、他のジュースと変わりません。
にも関わらず、エナジードリンクで一番に皆さんの頭に思い浮かんでくる理由は、莫大な費用を広告宣伝費に費やしたからです。その分を単価でまかなっているというわけです。
例として様々なスポーツのスポンサーになったり、レッドブルカーなどがあげられますね。
レッドブルもモンスターエナジーもスタイリッシュで飲みやすいという所もポイント。仕事中にジュースを飲むならばコーヒーかエナジードリンクという方も多いはず。
朝専用缶コーヒー ワンダモーニングショット【アサヒ飲料】
注目! 発売後2カ月で1年の年間目標であった1億2000万本を販売
販売開始:2002年
2002年、飽和状態にあった缶コーヒー業界で、アサヒ飲料も年間売上が衰退していました。
そこで打ち出したのが『朝専用缶コーヒー』
普通に考えれば市場をせばめることになるので、分母が下がる分だけ売上も下がりそうな気もしますが、男性や女性・年代や好みでターゲットを決めるのでは無く、朝・昼・晩の時間帯で層を決めることにより大成功しました。そして朝専用缶コーヒーを打ち出してからは、右肩上がりに売上が上がりました。
選択肢をせまくして、あえて選ばれやすくしたという事です。
朝に眠たいなと思って自販機に行ったときに、目を覚ましたい⇒朝専用缶コーヒーにしようという心理が働きますね。
- あえて市場を絞った
- ターゲッティングを人では無く時間帯にした
セブンカフェ【セブンイレブン】
注目! 年間10億杯の売上、単一のコーヒーブランドとして日本一の販売数量
販売開始:2013年
実はコンビニでカウンターコーヒーを最初に導入したのは2007年のサークルKサンクスです。
コンビニ大手5社の中では一番遅く参入したセブンイレブンではありますが、店舗数の多さ・知名度・短期間での全店導入によりセブンイレブンの参入でコンビニコーヒーは一気に売上を伸ばします。
意外なことにコンビニコーヒーが普及する前とあとで、カフェチェーンに影響はそこまで見られなかったそうです。
それは、コンビニは手軽にコーヒーを買える事に特化していますが、カフェチェーン店では、場所を提供して待ち時間を潰したり、ゆっくりとくつろぐ時間を取れることから、需要が被らなかった事からだと言われています。
同じ商品を売るにしても『売り方』が大事だということが証明されています。
家でコーヒーメーカーで飲む方がわずかに安上がりになりますが、掃除の手間や豆を選んだり購入したりの手間を考えるとコンビニコーヒーがいかに手軽かがわかりますね。
- 1杯100円~の低価格
- 導入開始後8ヶ月で全店導入
- ついでに買う事が出来る気軽さ
アサヒスーパードライ生ジョッキ缶【アサヒビール】
注目! 想定を超える販売量に生産が追いつかず、発売2日後に出荷を一時停止。1ヶ月分の出荷分(2352万本)を4日間で完売
販売開始:2021年
現在も中々手に入れることの出来ない生ジョッキ缶。
これの爆発的売れ行きの背景としては、今の時代に家で生ビールを手軽に楽しめるという需要がマッチして、更に広告宣伝もしっかりと行っており、販売後またたく間に拡散されたことです。
缶ビールから泡がもこもこと出てくる様はSNS映えし、多くの方が驚きを覚えました。その上、味はアサヒスーパードライそのままなので、今までの人気と需要がそのままプラスされました。
私も実際に購入して飲んでみましたので、興味があれば以下をどうぞ!
- コロナ禍での宅飲み需要を捉えた
- 生ビールに重要な『泡』に焦点を当てSNSでの拡散を狙った
- 味は変わらず既存のスーパードライの為、想像が付きやすい
- ネット、コンビニ、スーパーなど、どこでも買える
バズった食品の営業戦略
しぼりたて生しょうゆ『いつでも新鮮』シリーズ【キッコーマン食品】
注目! 競合約1500社の激戦区の中で発売から4年で売上7倍・2016年売上100億円を突破
販売開始:2010年
このボトルを見たことが無い方はいないのでは?というくらい普及しています。
単純に新鮮さが持続することや蓋が出来る事など従来の醤油がより使いやすくなったことから売上が伸びました。生ビール缶もそうでしたが、既存商品の強化というのは、営業戦略の基本かも知れません。
昔の食卓にある醤油は、三角のグラスに赤い蓋が付いてるものがほとんどでした。
私はそれで昔、その中に小バエが入っているのを見て、げんなりした事を今でも覚えています。その悩み、この商品では一切なくなりますね。
- 開発に10年をかけた
- 二重構造の密封ボトルが劣化せず、新鮮のイメージを確立させた
- 開けた当初の商品の味が90日間持続する
ヒカル 考案 冗談抜きで旨い ハンバーグ【ジョイフル】
注目! 販売後2ヶ月で累計販売数100万食突破・ヒカルがジョイフルアンバサダーに就任
販売開始:2021年
記憶に新しいジョイフルとヒカルのコラボハンバーグです。
YouTuberとのコラボに関しての営業効果は疑いようがありません。もちろん宣伝としてヒカルチャンネルの動画に商品を紹介するので、YouTuberヒカルのチャンネル登録者数458万人が無条件でそれを知る機会があります。
もちろん普通のファミレスとしてジョイフルに来たお客さんもそのコラボメニューを見ます。
更にはそれがテイクアウトの弁当があったり、大手ネットショップで買えるとなると尚更です。
ただ、こぞって各社がまねしないのは、おそらく莫大な広告宣伝費が発生するため、売れなかったときのリスクが計り知れないからだと思いますが…。
私も実際に購入して作ってみましたので、興味があれば以下をどうぞ!
- YouTuberであるヒカルとのコラボ
- 大物インフルエンサーを使用した
- アマゾン・楽天などの大型ネットショップで買える
バズった生活雑貨のアイデア・営業戦略
激落ち君【レック】
注目! 5万個売れれば大ヒットといわれる生活雑貨市場で、シリーズ合計2億個以上販売
販売開始:1999年
水だけで簡単に汚れが落ちることが画期的でしたが、その当時にそれを広めるために行ったのが、『印象的なこの商品名とイラスト』です。販売当初は使う度にカスが出て、無くなる・割れるというクレームが相次いだとのことですが、製品性能の高さとキャッチーな商品名とイラストが受け、今では知らない人がいない清掃用具へと成長しました。
性能に自信があったからこそ、風変わりで印象に残るネーミングが受けたということです。
私も家の掃除に欠かすことの無い製品です。普通のスポンジだと力を入れなくては落ちない汚れが、これを使えば簡単に落ちていきます。
- 印象的な商品名とイラスト
- 水だけで今まで落ちなかった汚れが落ちる感動体験
- メラミンフォームはドイツで断熱材や防音材として開発されたプラスチックの発泡素材を使用
ジェルボール【P&G】
注目! 発売3年間で約1億個以上を売り上げた
販売開始:2014年
生活する上で、洗濯は欠かせない作業になります。
その中で、洗剤を選ぶ時に何を見て選びますか?
匂い・洗浄力・メーカー・値段、正直洗浄力に関してはどのメーカーを選んでも大差ないと思う方も多く、実際には好みの匂いで選んでいる方が多いと思います。
そのあまり差別化が進んでいない洗剤業界で出た、画期的な時短をうたうジェルボールです。
”手が汚れない・はからなくていい・入れるだけ”と誰でも出来る簡単さが大衆に評価され、一気に売上が伸びました。
時間が掛からないというよりは、手間が掛からず、失敗しないということが成功の要因ではありますが、ジェルボールのかわいらしい外見なども相まって他の商品との差別化に成功し、売上の向上となりました。
私は粉末状の洗剤を落として床にこぼしたことが何度かあります。
それが無くなるだけでジェルボールのありがたみが身にしみます。
- 作業時間の短縮ではなく、面倒くさい作業を短縮する事を考えた
- 既存商品を改良して、今までの顧客を誘導した
クイックルワイパー【花王】
注目! 発売開始から6年後の2000年度には累計2000万本の販売を達成、世帯普及率は45%以上
販売開始:1994年
掃除をする上で、楽に掃除がしたいという想いは強いと思います。
かといって重い掃除機を出して大きい音を出して掃除をするのがおっくうという方に対し、簡単に気楽に且つ綺麗になるクイックルワイパーは爆発的にヒットしました。
本体もシートも色々な種類があり、選ぶ楽しみと何より汚れが取れるのがわかる事、場所を取らないシンプルさが受けました。
一人暮らしの方などは掃除機が必要ないほど重宝します。
実際にクイックルワイパーでワックス掛けをしてみましたので、興味があればどうぞ!
- 立ったままで簡単に掃除が出来る
- ドライ、ウエット、ワックスなど多様化を進めた
バズった商品まとめ
様々な商品を見ていきましたが、だいたいの物に共通するポイントを纏めます。
今までも商品を生み出す際は、色々な事を言われてきましたが、こういった形で成功事例から学ぶことにより、このまとめ内容は正確で確実な情報です。
大成功する物に関しては、何かしらの共通点も多くあるので、もし仕事などで行き詰まった際は、この記事を参考にして頂ければ幸いです。
カテゴリー